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マゼランペンギンの紹介

場所によっては、物怖じしない

マゼランペンギンのイラスト
マゼランペンギンのイラスト

フンボルト属・マゼラン種

【学名】
Spheniscus magellanicus
(スフェニスクス マゲラニクス)
【英名】
Magellanic Penguin
【別和名】
なし
【由来】
 種小名のmagellanics(マゲラニクス)は、ペンギンについて最初の報告をした探検隊長フェルディナンド・マゼランの栄誉をたたえたもの。
【亜種】
 なし
種の定義について異義を唱える学者もいて、マゼラン、ケープ、フンボルトは明らかに同種であると述べている。
3種は互いに雑種間交雑する事が観察されているが、しかし、これら雑種どうしの繁殖は、成功率が低いようである。

最近のDNA分析では、それぞれ独立種として見る様です。

形態

成鳥の形態

中型のペンギン。雌雄の外観はほぼ同じ

特徴

上くちばしの付け根あたりから、白くガラパゴスより幅の広い羽毛の帯が目の上を通り、後頭部に向かってやや広がりながら伸び、頬の外縁を回って首に向かい、あごで左右がつながっている。

胸の上部に、ハッキリとした黒い羽毛の帯が2本あり、上の帯は太く背側の黒い羽毛につながり、下の細い方は、白い腹部を縁取るように、両脚の付け根に向かって伸びている。

身体

額、頭頂部、顔の側面、のどは茶色がかった黒。くちばしの付け根と眼の周りには、ピンク色の皮膚が裸出している。白く太めの帯が、くちばしから、眼の上、頬の後ろを下へ降り、あごで左右とつながる。背中は尾も含め茶色がかった黒色。

腹側は、おもに白色で、完全な2本の黒帯がある。幅広の黒帯は、胸を横切り、黒い肩に繋がる。その下の細い黒帯は、胸の前を細く横切り、脇腹に沿って、フリッパー下で広くなり、腿まで続いている。黒い帯の太さや広がりは、個体間で差がある。胸部には黒い斑点があり、この模様は個体ごとに特徴がある。

フリッパーは、背側は茶色がかった黒、腹側は白を基調にさまざまな黒い模様がある。

目くちばし

虹彩は、茶色で、歳をとると小さな赤い縁どりが現れる。
 くちばしは黒みがかっており、先端付近に薄い灰白色の縦方向の線がある。

脚と足は主に黒で、明るいピンクの斑点があり、足の裏と爪は黒い。

体長・体重

70cm 約4kg

食べ物

イワシや、カタクチイワシ。フォークランドでは、イカやタコなども食べる。環境に応じた柔軟性がある。これを「日和見(ひよりみり)的」とも呼ぶ。

性格

マゼランペンギンは攻撃的であり、手強い一噛みで相手に深い痛手を負わせることができる。陸上では用心深いが、水中では人間を恐れない。

繁殖期には50万羽も集まるアルゼンチンのプンタ・トンボの営巣地では、保護区になって久しいため人間に対してたじろがない。

寿命

幼鳥の形態

一般的に羽毛は灰色で、頭・首・胸の羽毛の帯が無い。頬は白から非常に暗い灰色であるが、たいてい成鳥より明るい色をしている。

マゼランペンギンの生息域

▲地図にカーソルを乗せると、拡大されます。

生息環境

生息域

大西洋側のアルゼンチンのパタゴニア沿岸からアメリカ大陸の先端部をまわって、太平洋側のチリ沿岸とフォークランド諸島で生活している。大西洋側では、フンボルトペンギンとマゼランペンギンは、なんとなく東西に住み分けていて、フォークランド諸島ではイワトビ、ジェンツーにまじって生活している。フンボルト属の中では、より寒冷な気候に適している。

若鳥は遠洋上で過ごす。太平洋側では、はるか北のペルーまで回遊する。アルゼンチンの大西洋岸、プンタ・トンボやカボ・ヴィルヘネスで繁殖する個体は、冬期にブラジル南方まで旅する。流鳥はオーストラリアとニュージーランドから報告されている。冬には、渡りをする若鳥もいて、3300kmも移動したワンダラー(放浪個体)もいる。

繁殖地

南アメリカの大西洋沿岸および太平洋沿岸。大西洋側ではホーン岬から南緯42度まで、太平洋側ではフエゴ島から南緯29度までの範囲。それと、フォークランド諸島。

個体数

大西洋沿岸の個体群として、21コロニー、104万羽が見積もられている。大平洋側では、「ありふれた鳥」と記述され、フォークランド諸島では、少なくとも90ケ所で繁殖している。1980年代初期までは増加している。特にアルゼンチン北部での増加が目立つ。

ただ、現在 プンタ・トンボでは、個体群が減少している。1987〜1992年にかけて、20%以上の減少である。
 おもな原因は、タンカーからの油を含んだバラスト水の排出による油汚染である。これによりアルゼンチンだけでも、毎年およそ2万羽の成鳥と2万2000羽の幼鳥が影響を受けている。
1991年には石油流出事故が起こり、1ヶ月間で1万5000羽以上が死んだと思われる。
1980年代後半から1990年代では、石油汚染のために個体群が減少しつつあるようだ。

その他の脅威としては、石油パイプライン設置にともなう開発事業、人間の資源利用の増加、繁殖地破壊による個体群へのプレッシャー、魚網による混獲、漁業の拡大で生じるであろう餌をめぐる人間との競争などが挙げられる。

繁殖時期

9月初旬から10月にはじまるが、南へ行く程遅くなる。

繁殖地は、裸の土地、草地、低木地、樹木でおおわれた島や海岸、絶壁、急斜面、比較的平らな土地などで行われる。利用できる場所の、その土地ごとの植生を生かして繁殖している。

地表にも、トンネルにも巣を作る。巣を作る場所は、穴の掘りやすい、砂が少なく粘土が多い場所である。
プンタ・トンボでは、巣の約半分はトンネル型で、半分は低木の下に作られている。カボ・ビルヘネスでは、たいてい風や雨を避けられる低木の下に巣を作っている。強い風が入りにくい巣は、繁殖成功率が高い。プンタ・トンボでは、巣は海岸から1km以内にあることが多い。

クレイシ
育雛と巣立

抱卵期間はおよそ40日間。ヒナは巣立ちまで巣穴にとどまり、クレイシは形成しない。9〜17週齢で巣立ち、その間、親鳥の給餌にたよって成長する。両親は第1ヒナと第2ヒナを区別するので、第2ヒナの死亡率が高い。

換羽

繁殖個体は繁殖地で換羽を行うが、若鳥(亜成鳥)は餌が豊富な所へ移動して換羽する。海岸の波打ち際にそって、帯状に密集している事が有る。

補足

  • ケープ、フンボルトと供に「ジャッカスペンギン」の一種にまとめる学者もいる。ジャッカスとは、騒がしいロバの鳴き声の意。また、 穴を掘るのでホーリーペンギンと呼ばれたりもする。
  • 南米最南端フエゴ島では、キングペンギンも一緒に暮してる。
  • 普通は直立歩行するが、換羽中は脅かされると四つん這いになって、転がり逃げる。
  • 波間に浮かんでる時も、陸上の特に夜間は騒がしく鳴きあう。
  • お腹の黒斑紋は、それぞれの個体で異なっていて、観察者の識別に用いられる。
  • エルニーニョ現象により、餌が不足したり、豪雨で巣穴が水浸しになりヒナが体温低下で衰弱死する。個体数を大きく増減させる。
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『のたりのたり』

立ちの後の虹…。
マゼラン達は、我、関せず。
のたりのたりと時間が過ぎる。

(製作 04'04/03)

参考文献

… 上記紹介は、下記書籍を参考にしました。

  • 『ペンギン大百科』 平凡社  アマゾンのバナー
  • 『ペンギン ハンドブック』 どうぶつ社  アマゾンのバナー
  • 『ペンギン ガイドブック』 阪急コミュニケーションズ  アマゾンのバナー
  • 『ペンギン全種に会いに行く』 平凡社  アマゾンのバナー
  • 『ペンギン大好き!』 新潮社  アマゾンのバナー